1. プロフィール
名前:ヘンリー・コンスタン(Henry Constant)
年齢:?
性別:男性
身長:173cm
2. 紹介及び特記事項
新人類プロジェクトの基礎理論を立証できる覚醒者を、やっと見つけたって言えるかな。
ああ。[■■■■]のことだ。早く結果を出せってうるさかった投資者たちも、
これでしばらく黙ってくれるだろう。
VF覚醒者たちに共通して現れる現象だが、今まではそれを証明することが難しかったからな。
だが、実験を通じた理論の確立と一般化まで... まだまだこの先は長い。
我々の目的は、もっと偉大なものだからな。
...くだらない話はここまでにして、彼について話そう。
精密検査の結果、彼からは脳と一部神経系の損傷を確認した。
日常生活に支障はないが、体内にVFを受容し、活用できる能力が極度に低下している。
そう。これはVF能力を過度に使い過ぎた覚醒者から見られる症状だ。
まあ、普通はこうなる前に死んでしまうけどな。
一体、どれくらい能力を使ったらこんなことになるのか、知りたいくらいだ。
もちろん、それだけの能力なんだから、非常に興味深い。
時間を操れる力なんて、誰もが一度は夢見る能力だろ?
まあ、今の状態じゃあ、能力を使うどころか、使おうとするたびに
激しい苦痛を感じるだけだろうけど。
今の技術では、損傷した神経系を完璧に治すことは不可能だが...
なんとかして、実験に参加できるくらいには回復させておいた。
だが......彼の話によると、回復の過程で能力も少し変わったらしい。
この件については、後で詳しく聞き出してみてくれ。
あと、演算補助装置で能力の安定性を高めておいた。
今は変わった能力に適応しながら演算補助装置を分析しているらしい。
25M-RFT83(イシュトヴァーン)が彼の能力に興味を持っていろいろと助けてやったようだが...
はあ......あの変人野郎、いつになったら研究室に戻ってくるんだ?
話を戻して...彼の心理的な面はかなり安定している。しょっちゅう悪夢を見る以外はな。
あれは、専門研究員の話によると「無意識からの否定的な感情の発現」によるものらしい。
一言付け加えると、 「過去に囚われて先を見ることができない人」ってやつだ。
彼の望みについてか?
彼はまず、死者を蘇らせることができるかって聞いてきた。
場合によるが、彼が話した条件では難しいって答えてやった。
そしたら、能力を完全に回復することはできるかって聞いてきたから...
それは本人次第だって答えてやったよ。
この実験で、な。
―首席研究員 Dr.O
3. 活動記録
ヘンリーさんのことについて?どのヘンリーさんのことだ?
ああ、郊外にある共同墓地の隣に住んでいるヘンリーさんのことか。
あの人、他人と話すの苦手そうな感じだからなあ。
俺も何度か話しかけてみたことがあるけど、人付き合いが悪いというか...
第一、いつも無表情で、他の表情を見たことがない。
共同墓地の隣に住んでいるせいで、怖がる人も結構いるし...
あそこって、昔あった地震の被害者たちが埋もれているらしいからな。
俺も詳しくは知らない。なにせ、遥か昔のことだからな。
そういえば...たまに首にかけている懐中時計を見る時があるけど、
あまりいい表情ではなかったな...
聞くのも失礼と思うくらい、何と言うか...悲しそうだった。
とにかく、あれって特別な時計なんじゃないか?大切な人の遺品とか...
けど、ああ見えて実際に話しかけてみると、別に怖い人ではないんだ。
無表情ではあるが、それなりに気を遣ってくれてる感じがしてたからな。
知ってることも多いし、学べるものが多い人だったよ。
ん?ヘンリーさんは今何歳かって?
正確には知らんが、俺が初めて会ったのが10歳の時だから...
まあ、少なくとも40歳以上なんじゃないか?ハハ!ヘンリーさんって童顔だよな!
.........そういえば、なんか童顔過ぎるな...?
―時計屋Jとのインタビュー