


1. プロフィール
名前:フェンリル(Fenrir)
年齢:3
性別:男性
身長:160cm
2. 紹介及び特記事項
アグライアは、ついに神に挑む境地にまで到達してしまったのですね。
「人造人間」だなんて...容易く口にしていいほど、軽い言葉ではありません。
この言葉の意味を知らない者は、ここにはいないでしょう。
彼は、我々の手で創った被造物です。
限界を超える試みそのものであり、アグライアのあらゆる技術が集約した「至高の結晶」とも言えるでしょう。
ですので、他の実験体よりも綿密に観察する必要があります。
自我が形成されてから3年ほど経ちましたが、今の彼の身体年齢は10代後半程度であると推定されます。
恐らく、精神年齢も身体年齢と同じ速さで成長しているでしょう。
初期に見られた異常な成長速度は、人間と同じくらいにまで落ち着き、今は安定した状態を維持しています。
能力は機械操作系の能力ですが、身体に直結している機械以外への干渉はほぼないに等しい状態です。
しかし、人為的な遺伝子操作による五感の極大化、そして尻尾を使った変則的な戦闘スタイルが、
彼の未熟なVF能力を十分に補えるでしょう。
成長速度の速さや能力の不完全性…これらはすべて人為的なVF覚醒による影響だと考えられます。
ちなみに、手と尻尾の機械の部分は神経系と完全に一体化されています。
つまり、体の一部とも言えるので、触感も苦痛も感じられるという意味です。
彼は、自らの立場を完全に理解しているように見えます。
精神的な成長速度が速いと言う意味ですが、なぜか完全な文章で話そうとはしません。
過酷な研究環境と当時の「脱出事件」が残した影響によるものだと思われますが、本当なのかは分かりませんね。
見た目は子供ですが、知能自体は高い方です。
たまに聞き慣れない言葉を口にするので、調査してみたのですが、アイスランド語であることが判明しました。
多分、一番好きな本から学んだものを使っているのでしょう。
彼を連れ出そうとした者たちについては…なぜそんなことをしたのかは理解できなくもないですが、
愚かすぎたとしか言いようがありません。
ここで度を越した行動をしたら、どうなるか分かっていたはずなのに、あんなことをするなんて…
―先任研究員 Dr. H
3. 活動記録
素晴らしい組織ですよ、アグライアは。
保育園を建て、行き先のない子供たちに寝食を提供し、
潜在力のある子供には、それを開花させるチャンスを与える。
もちろん、何の可能性もない子には、新たな命を授けることだってあります。
本来なら何の価値も持たずに生まれるはずの存在も、
我々のおかげで新たなチャンスを手にすることができるのです。素晴らしいことだと思いませんか?
アグライア...なんという寛容さ溢れる組織なのでしょう。
使い道のない者に使い道を与え、プロジェクトに貢献できる機会を授ける。
そのうえ、無事その使命を果たせるよう、支援も惜しまない。
誰かによって貴重な実験に支障が出てしまっても、かえってそれを利用し、
その過ちさえ許してあげました。更には自由をも約束してやったのです。
もちろん、裏切り者たちには、それにふさわしい最期を与えてやりました。
今頃、別の場所で適切な使い道を見つけ、正しく使われているでしょう。
彼らの覚悟を軽視しないのも、寛大さと言えるでしょう。
そして今、我々はついに、ここからもう一歩踏み出す時を迎えました。
子供は、安楽な隠れ家から出て自由を満喫し、成長しなければなりません。
彼は、自分の価値――閉ざされた扉を開く「鍵」であることを、自ら証明しなければなりません。
彼は、我々の理論が間違っていないことを証明できる、唯一の存在。
我々が創った実験体こそ、新人類に最も近いということを証明してくれるでしょう。
アグライアは、「新人類」という扉を開こうとしています。
そして、彼らにその扉の「鍵」を渡すのは、この私となるでしょう。
絶望の果てまで到達したポーンに、全ての栄光を。
そして...
全てを見通したキングに、永遠なる沈黙の栄誉を。
― 情報の出所は非公開とする