


1. プロフィール
名前:コラライン・クインシー(Coraline Quincy)
年齢:19
性別:女性
身長:164cm
2. 紹介及び特記事項
退屈だった出張もこれで終わりですね。
先日報告した通り、例のケースはVFの覚醒に成功しました。
対象の身体およびVFは安定していますが、精神は極めて不安定な状態です。
つまり、いつでも実験に投入できます。
裕福な家庭環境とは裏腹に、幼い頃から家族に抑圧される生活を送っていたようです。
両親の厳しい基準を満たせなかった彼女は、両親はもちろん、他の兄弟からも蔑視されていました。
現在、彼女の家族は彼女のことを最初からいなかったように扱っているらしいです。
本人の供述によれば、彼女は幼少期からかなり長い間、すべての色がまったく見えない状態だったと。
先天的なものではなく、ストレスによって後天的に色覚異常になったケースに見えます。
VFの覚醒と同時に視神経も回復したと考えられますが、
人間の色を「黒」か「白」だけで認識する傾向があるように見受けられます。
これは実際の色彩ではなく、対象が「嘘をついているか、いないか」が基準となっているようです。
先日実施した臨床結果によると、対象がどれだけ善良な者であれ、嘘をつけば「黒」、
逆に対象が殺人者であっても嘘をつかなければ「白」… そのように対象の色を認識しています。
これに対する判断は、彼女のVFとして発現した「鏡」を通じて行われます。対象を鏡に映し、何色であるかを確認します。
臨床実験の結果、現在のところ鏡の的中率は100%に達しますが、
他の実験体のVFの影響を受けた場合はどのような反応を見せるかについては、観察の必要があるでしょう。
一つ注意すべき点は、彼女が「黒」と判断した人間を例外なく殺害しようとする点です。
これを止めようとするとVFが暴走する傾向があるため、当該実験体と面談を行ったり接触したりする際は、噓をつかないよう注意する必要があります。
―先任研究員 Dr. C
3. 活動記録
コラライン・クインシーですか? はい、知ってはいますけど…
私も詳しくは知らないんです。そこまで親しかったわけでもないし。
そもそも、「あの事件」に関わった人たちはもうここにいないと思いますよ。
みんな転校したり、退学になったりしましたから。
「あの事件」、知らないんですか?
話すとちょっと長くなるんですけど…
コララインって、すごく性格のいい子で有名だったんですよ。
でも、フィービーっていう変な子と仲良くなってから、すごく悪い噂が流れ始めたんです。
まあ、■■■■だとか、■■だとか…
それからあの二人、けっこう酷くいじめられたんです。
この学校って、そういう連中が多いんですよ。親の威光を自分の実力だと思い込んでる奴らとか…
クインシー家もそれなりに力はある方だけど、一人で耐えるのはさすがにキツかったんでしょう。
フィービーはもともと家柄も良くないし、お金もない奴だったし…
なんで黙っていたかって?冗談ですよね?先生たちでさえお手上げなのに、私一人であいつらを?無理に決まってるんじゃないですか。
とにかく、「あの事件」が起きたのは卒業パーティーの時でした。
コララインとフィービーがパーティー会場の真ん中で怒鳴り合い始めて、大喧嘩になったんです。
そしたらその時、誰かが二人に豚の血をぶちまけちゃったんですよ。
せっかくのドレスが台無しになっちゃって…あんなことになるとは思わなかったんでしょう。
それで、そこにいたみんなが二人を見て笑い始めて…
そこでフィービーが怖い顔で「全部あなたのせいだよ!」って怒鳴りながら、コララインをナイフで刺したんです。
それからはもう、完全な修羅場でした。
私が知ってるのはここまでです。私、その時怖くて逃げちゃったので。
おかしなところはなかったかって?
あ、そういえば…あの時病院に運ばれたのは、コララインじゃなくて他の子たちだったらしいですよ。
おかしな話ですよね?ナイフで刺されたのはコララインなのに、本人だけ無事だったとか。
―「26M-RFT90」の同級生だったAとのインタビュー