光あるところには影があり、その境界には無数の灰色が存在します。
しかし、コララインの世界に、曖昧な中間地帯は存在しません。
彼女の世界には、「白」と「黒」、ただ二つの色のみ。真実をもって嘘を裁き、断罪してこそ
調和を成し遂げられると、彼女は信じています。
幼い頃の彼女は、世界が灰色で成り立っていると思っていました。
自分の感情を抑えたまま、色褪せた日常を過ごしていた彼女を変えたのは、
学校で出会った、眩い光を持つ友人でした。
大切な友人に出会ってようやく、彼女は光を取り戻しました。
しかし、その日常は、友人の裏切りによって無惨に崩れ落ちました。
あの日受けた衝撃は、彼女の目に映る世界を二つに分断し、極端なものへと変貌させました。
そんな彼女にとって鏡は、真実を映し出してくれる唯一の光になりました。
曖昧だった灰色が彼女の目に映ることは、もうありません。
他人を黒と白で見分ける能力を得た彼女は、自分こそが真実を見分けられる絶対的な存在であると思い込むようになりました。
裁きの鏡の前にルミア島の悪人を立たせ、断罪できるという提案は、彼女にとって完璧な使命のように聞こえたことでしょう。
これからルミア島の実験体は、彼女の鏡の前に立たされることになります。果たして、彼らの色はどんな色でしょうか?
島に純粋な「白」だけが残るその日まで、彼女の審判が止まることはないでしょう。