


1. プロフィール
名前:ルチア・ジェンマ・ディ・フェランテ(Lucia Gemma di Ferrante)
年齢:18
性別:女性
身長:147cm
2. 紹介及び特記事項
引き渡しの手続きは、予想していたよりもスムーズに進みましたね。
フェランテは、私たちとも長年にわたって関係を維持してきた企業です。
これまで、さまざまな実験や装備の供給において、少なからぬ支援を受けてきましたからね。
しかし、彼らの影響力が徐々に衰えています。おそらく今回の件も、私たちとの協力関係をさらに強固にする機会になると考えたのでしょう。
まあ、私たちとしては、ほとんどリスクを負うことなく実験体を確保できたわけですが。
彼女は名門一族のお嬢様という立場でありながら、一族内では欠陥品として扱われてきたようです。
家族からの暴言や体罰、無関心……本人はそれらを「教育」だと受け入れています。
必要以上に丁寧でかしこまった言葉遣いをする傾向や、物語の主人公のような話し方も、長期間にわたる虐待環境の中で形成された防衛機制だと考えられます。
知識や礼儀作法は十分に身についている一方で、情緒面の発達は実年齢と比べて大きく遅れている様子です。
また、自分に優しくしてくれた人はいずれ消えてしまうか、不幸になるという認識が根づいているようです。
親しい人物が負傷したり、自分のそばを離れたりすると、それを自分のせいだと考え、パニック状態に陥ります。
特記事項としては、本当にフェランテ家の人間なのかと疑いたくなるほど、
最新式の銃器には関心を示さない点でしょうか。
むしろ物語に登場する古典的な銃器に強い憧れを抱いている様子が見られます。
誰よりも身近なところで現代の銃器を目にしながら育ったはずのフェランテ家のお嬢様が、肝心の一族の銃器には何のロマンも感じていないとは、皮肉な話ですね。
廃棄処分の予定だった失敗作13番、26M-RFT94を彼女のそばに配置したのは、微弱ながら確認されていたVF反応の変化を観察するための措置でした。
特に何かを期待して配置したわけではありませんでしたが、結果として非常に有意義な成果が得られましたね。
ただし、本来の任務から逸脱し、報告義務を怠った26M-RFT94については……
何らかの制裁を検討する必要がありそうです。
―心理科学専門研究員 Dr. H
3. 活動記録
主治医という名目でフェランテ家に潜入しました。
もちろん、真の目的は治療ではなく、検知されたVFの発生源を確認することでしたが。
その発生源はフェランテ家の四女。
原因不明の高熱、断続的な意識低下、情緒不安定……
これらは一般的な病というよりも、VF覚醒の前兆に近い症状でした。
フェランテ側の態度は、予想していたよりも好ましいものではありませんでした。
四女の容体を案じることよりも、彼女の病状が外部に漏れる危険性や、家門の損得を先に考えていて……
まあ、そのおかげで私の提案もすんなりと受け入れられました。
「専属の使用人を付けよう」という提案を、ですね。
―派遣研究員 Dr. K
フェランテ家で、末のお嬢様の家庭教師を務めていたことがありました。
予想していた以上に授業にはよくついてきていましたし、礼儀作法も身についていました。
ただ、兄や姉たちと比べると、少し現実感覚に乏しいように見えました。
何らかのいじめを受けていることは、すぐに分かりました。
ある日、お嬢様の教本を開いてみると、黒いインクでひどく汚されていましたし……
ですが、私は一介の家庭教師に過ぎません。
私にできることなど、契約期間が終わるまで黙々と教え続け、そのまま屋敷を後にすることだけでした。
―元家庭教師 C